第22回全国総会報告特集号 No.67 2005年6月29日
発行●日本勤労者協議会連合会 Tel&Fax 054-273-5130
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●「うどんの里・四国こんぴら総会」
●総会アピール
●日本勤労者協議会連合会05年〜06年度役員体制
●活動・財政方針小委員会報告
●パネル討論「まちづくりと勤労協」(要旨)
●第1分散会「まちづくり」(発言要旨)
●第2分散会「組織づくり」(発言要旨)
●編集後記
■第2分散会「組織づくり」(発言要旨)
●座 長 藤田利男(石川県連副会長)
◎執行部 大沼信徳(日本勤労協会長)
堀田昭夫( 同 事務局長)
梨本重雄( 同 幹事)
*参加者約100名 発言者のべ25名
【1日目】
◆森(香川県・豊中町)
79年に結成。カーブミラー清掃を継続実施して勤労協の存在を示す。勤労者の声を行政に、と町議擁立を図る。当初は組織加入だったが、現在は町職以外は個人加入に移行。会費は小学校区ごとに年千円を徴収している。新規会員の減少で活動の持続が困難になってきている。
◆藤井(高松市・屋島)
県内最初の結成と聞いており、31回目の総会を迎える。月1回の役員会で活動の継続と活性化を図っている。また勤労協推薦の県議擁立を検討している。
◆本(石川県・金沢市)
92年に再建総会をもち、16中学校区勤労協で構成。県評から連合への移行後、勤労協活動をめぐる条件はきびしい状況になっている。会員の高齢化が課題。
◆石川(富山県・立山町)
62年に結成。長年努めた沢崎氏に代わり会長になった。住民要求を掘り起こし、道路の改良、開業していない診療科の誘致を実現。地元産木材の積極使用にもとりくむ。組織加入会員で成り立っているが、会員の減少がある。町助成金40万円を20万に減額された。
◆福岡県・直方北小学校を良くする会
40名で結成して20年になるが、年々市街地のドーナツ化と転勤などで10名程度になっている。近隣校区も同様傾向にあり、統合や未組織地区での勤労協組織化を検討中。用水路に錦鯉を放流して、地域の人から活動が注目されるようになった。
◆長野県飯田市・鼎勤労協
飯田市勤労協は金江を含む10支部で構成され、会費は月額300円で会計が徴収している。
◆静岡県袋井市勤労協
活動の中心となっている理美容事業は51年に設立された。最盛期には市議定数27名中5名の組織内議員を要していた。組織の再構築では労組へアプローチしている。勤労協会館(土地は市所有)の改築に当たっては法人登記ができないという課題がある。
◆三木(石川県・白山市)
本年2月の大合併で119,000人の白山市が誕生。勤労協の単位も小学校区から中学校区に再編され大きくなった。組織加盟方式で、勤労協と平和センターの両方に加盟する労組での活動は、金太郎飴で代わり映えがしない。海岸清掃や森林保護などの活動で住民から関心はもたれている。
◆小山(石川県・かほく市)
昨年3月に3町が合併し3万5千人の市が誕生。2町に勤労協があり、その活動の違いもある。特徴を生かして運動を、と考える。個人加入で会費は千円、各種活動の参加者には千円の参加費を負担してもらっている。助成金は104万円を確保できた。今後、新市の検証が必要だ。
◆関口(群馬県・太田市新田)
本年3月28日、1市3町21万人で合併。過去の勤労協は「選挙一本やり」だった。いまの活動は「労働祭」として歌謡ショーや文化祭を開催し、文化・体育・職場交流活動など。そのクラブへの補助金もある。会員は約20名で会費は千円。
◆松本(高松市・庵治)
庵治町から3万円の補助と海水浴場の駐車場を運営して30万円の収益を上げてきた。本年1月に高松市と合併。合併によって今後、地域での活動が維持で勤労協かどうかが課題。
【2日目】
◆長岡(新潟県・弥彦村)
人口8千人の温泉町。観光組合の要請で温泉試掘費用を村が負担するが、福祉事業への助成は減っている。勤労協は無料法律相談を実施。村もやっているが、役場なので行きにくい。勤労協に一本化すれば、より住民サービスになると考えている。
◆江藤(熊本県連)
組織加入から個人加入への傾向にある。都市化・過疎化に加え国労攻撃の転勤で活動家が少くなっている。「職場では労組、地域では勤労協」と位置付けているが、合併や都市化で単位勤労協が大きくなっても、地域で顔が見える活動をするには小さい単位の勤労協と「勤労協馬鹿」が必要だ。
◆田村(静岡県・浜松市)
本年7月、12市町村合併で政令都市になり広域自治体が形成される。大合併の進行で、従来どおりの地域勤労協運動には役割を終えたと判断されるものもある。日本勤労協として新たな理念や綱領を示していかないと総会開催の意義がなくなるのでは。現役世代の役員が少なく、仕事の関係でも無理がある。団塊の世代が定年を迎えるので、その人たちの活用が必要。
◆斉藤(福島県・会津若松市)
78年に結成。小学校区単位で構成され、当初のスポーツ行事は会員の減少・高齢化で中止したが、ビール祭などは継続。勤労協共済の運営はきびしく、対市交渉も中断している。施設見学会での課題が見出せないのは事前の学習不足がある。
◆静岡県・富士市勤労協
会員は組織と個人の併用。助成金は85万円。海を守るためゴルフ場や火電建設反対運動をしてきた。勤労協は組合が作った経過があり、労組も地区労から連合傘下になって、活動の低下や会員減少で消滅の危機感がある。
◆よしかわ(長崎県有明町)
過去の勤労協は「選挙の勤労協」であり、住民から乖離した運動だった。3年前に再建大会を開き、(1)役員会を定例化し各単協の現状報告も兼ねて開く、(2)運動や合併問題で議員や行政と勉強会を開き、初めて自治体要望もした、(3)活動は身の丈で無理なことはしない、を基本にした。「有明町フェスタ」にも勤労協出店で会員からの提供品を販売し収益を上げている。
◆長野県飯田市勤労協
行革で市の助成金が協力費に変わった。耕作していない荒れた農地を家庭菜園として活用している。(80〜90区画)
◆平野(熊本県・植木町)
ビニールハウスからの農薬の地下浸透や牧場の水質汚染をEM菌で浄化するなどのボランティア活動をしている。しかし、なかなか理解が得られない。本年10月21〜22日、熊本で全国ボランティア大会が開かれるので、勤労協活動の観点からぜひ参加を。
◆本(石川県・金沢市)
まちづくり、組織づくり、教宣の3部会があり、対市要望やパソコン教室、市民向けビラ配布などを行っている。一軒家を改装し市にグループホーム運営を申請し、グループハウスとして認可された。
◆石川(静岡県・掛川市)
会員は拡大を図っているが、脱退と新規加入の繰り返しで減少している。組織検討委員会を設置。メリット論としては理美容室のみで、今後目玉となる事業が必要。勤労協のNPO法人化も検討中。会費徴収方法は20支部制で10月までに集めている。
◆平野(熊本県・うえき)
地域で勤労協会員と各種団体との兼ね合いがどうなっているか、本部で調査をお願いしたい。ボランティア活動としては古切手・ハガキ・空き缶のプルタブ回収を行っている。
◆奈良岡(青森県連事務局長)
県平和労組会議の事務局長で、三沢基地や核燃料サイクル施設に反対する活動を行っている。県内勤労協は3地域のみの活動だが、次期全国総会開催県でもあり、他市町村への拡大が課題だ。
◆小山(石川県・かほく市)
活動は、河北潟のクリーン作戦、無人駅の清掃、勤労協が設立したボランティアセンターで高齢者宅のメンテナンスや除雪など行政や各種団体ができない「隙間活動」もやっている。合併後の選挙は、これまで勤労協は政治に関わらないとしていたため、全面的な推薦・支援は得られなかった。しかし、保守風土の強い地域だが、4年後には自前の候補をという機運になり、力強く思っている。
《マトメ》
これからの組織作りは、やはり個人加盟を重視して進めなければならない。その核になる「人づくり」が大切だ。市町村合併の中での問題は多種多様だが、従来の小単位の勤労協活動を継承・維持すること、自治体助成金(或いは事業委託費)を確保していくことが必要である。物販活動は財政自立のために、ますます重要となっているが、不当なこととは思うが、大規模になると税金対策も注意しておかねばならないだろう。
■編集後記
これまで10回ほど全国総会に参加しましたが、パネル討論は勿論、分散会も殆どの参加者が出席し途中退席もなしというのは初めてでした。それだけ真剣な論議が行われ、また地域運動への危機感も高かったのだと思います。役員改選で事務局長に選出されました。歴代事務局長と比べ浅学非才ですが、がんばりますのでよろしくお願い致します。(事務局長・タナカ哲也)
●「うどんの里・四国こんぴら総会」
●総会アピール
●日本勤労者協議会連合会05年〜06年度役員体制
●活動・財政方針小委員会報告
●パネル討論「まちづくりと勤労協」(要旨)
●第1分散会「まちづくり」(発言要旨)
●第2分散会「組織づくり」(発言要旨)
●編集後記
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