日本勤労協第22回全国総会は全国から256名の仲間が結集し、5月29〜30の両日、香川県琴平町・琴参閣において成功裏に開かれました。
総会は全国の勤労協が統一してとりくむ4つの運動課題を確認しました。
第一に、住民参加のまちづくりに積極的に参加し、地域に「市民が担う新しい公共の概念」を確立することです。
第二に、市町村合併に対応し、合併に伴って生じた組織問題等にとりくみ、勤労協組織の見直しと再確立を行うことです。
第三に、地域住民の安全と生活環境を守るため護憲・平和・反核などの運動に積極的に参加していくことです。
第四に、居住地における循環型社会をめざし環境問題にとりくむことです。
同時に、全国勤労協の組織の強化と拡大をはかるため、ブロック会議のいっそうの活性化と自主財政の強化、勤労協自前の自治体議員をさらに増やし市町村勤労協の活性化をすすめること、各県連運営を確立すること等も確認しました。
これらの方針は、言いっ放し聞きっ放しではなく、参加者が2つの分散会で2日間約4時間にわたり、交流討論を重ねる中で深め肉付けされたものです。総会に参加した私たちは、自分の地域に戻って、決められた方針の実現に向け全力で努力する決意でいます。
勤労協をめぐる情勢は年を追う毎にきびしくなる一方ですが、後ろ向き・組織防衛的にとらえるのではなく、むしろ好機、運動再生の時として積極的にとらえる姿勢が何よりも必要です。
毎年、自殺者が3万人をこえ、WTOの調査では先進国の中でもっとも多いといわれています。(前回調査では10万人当たり16.3人。今回は24.1人)地域コミニュティーは崩壊し、人々は地域でも家庭でも引きこもりや孤立に追い込まれているように見えます。しかし、こういう時だからこそ勤労協なのです。
重ねて訴えます。仲間の連帯によって地域に力をよみがえらせましょう。そして、地域社会に「市民が担う新たな公共」の概念を打ち立てると共に、優勝劣敗の競争社会から「スローライフ」といわれるゆったりとした心豊かな「生活重視の社会とまちづくり」をめざして頑張りましょう。
2005年5月30日 日本勤労協第22回全国総会参加者一同