No.126 2015年8月26日
■全体会議 第3分科会「戦争をさせない平和運動への闘い」発言要旨
●座長 梨本重雄(新潟県勤労協) ★宇津井賢一(日本勤労協副会長) 2年間足元から積み上げてきた運動の経験をつき合わせ、その教訓を全国に広げていくことをめざしたい。 勤労協のみでの運動、社民党や労組との共同取り組み、それらの経験や教訓を報告してもらいたい。さらに、自民党・保守も対抗する取り組みをしているが、敵から学ぶこともあると思う。それも報告してもらいたい。全員が発言できる時間を取るため、わたしの提起は短くする。 【参加者からの発言】 ★佐藤恒春(福島県・飯坂勤労協) 沖縄知事選の取り組みとして「沖縄タイムス」を購読し、その記事からニュースを作り仲間に配ってきた。それだけでなく何か取り組めないかと、カンパを募り、1ヵ月足らずで25万円のカンパを集め現地に送った。新基地建設に反対する「辺野古基金」が取り組まれている。集まった3億円の7割は本土からだという。この総会での会場カンパ、あるいは地域に戻って取り組むことなどが出来ないか。この取り組みは安保法制とも密接な関わりがある。 ★宇津井賢一(日本勤労協副会長) 本分科会での総意ということで、カンパを提起したい。 ★上田武(富山県・高岡市能町勤労協) 大衆運動をどうつくっていくかを常に考えて、平和センター加盟労組と街頭宣伝や社会新報の配付などを取り組んできた。市議会議事棟の前に平和祈念像があるが、この前で2日間座り込みを行い、100名余が参加した。4万円余のカンパも集まった。連続した運動の積み重ねが大切だと思っている。今やれること、やれることの一歩前のことを取り組む。 ★齋藤泰雄(福島県・会津若松市勤労協) 護憲・平和の取り組みとして社民党などとともに「会津地区平和フォーラム」を結成し、銀輪行進を取り組んだ。「憲法をいかす県民の会」にも参加し、「原発いらない県民大集会」にはバス3台で参加してきた。12月8日の参戦した日を忘れないよう「8の日学習会」等を開催してきた。会津若松でも何年かぶりのデモ行進をやった。勤労協としては各団体の構成員の一員として活動を続けたい。 ★吉岡純一(石川県・小松市勤労協) 航空自衛隊小松基地の騒音に対して裁判闘争を続けている。10.4協定(1975年10月4日に締結された小松基地周辺の騒音対策に対する基本協定)で市街地上空を飛ばないことになっているが、最近守られていないようだ。騒音のレベルごとに医学的な調査をし、アンケートでは80%以上から回答を得た。これらを専門家に分析してもらい今後の裁判闘争にいかしてゆきたい。 ★長谷部徳治(長野県・飯田市勤労協) 分科会のための特別報告を若干補足したい。政治と勤労協との関係を三色スミレに例えた。それぞれがその目的のために活動をするが、共同でやれるところは協力し合うことが大事だと思っている。 飯田では県議は無所属と民主の2名、市議5名は社民と民主である。「平和人権環境フォーラム」は労組が、平和資料収集は勤労協が事務局を担っている。それらの活動によって満蒙開拓記念館を作ることができた。活動団体は違っても勤労協はいつもその中に入っていたい。勤労者祭りにも幅広い参加団体の一員として勤労協は参加する。辺野古基金については、帰ったら地域で取り組みたい。 ★森勇(山形県勤労協) 安保法制は国民の目から見ればマスコミの影響が一番大きい。デモをやってもNHKは取り上げない。籾井会長の意向がNHK内部に浸透し、番組放送に影響しているのではないか。籾井や百田尚樹を経営委員に推薦したのは安倍総理。放送法の改正を求める署名など何かやらないと大政翼賛会になってしまう。 ★原憲一(佐賀県連事務局長・基山町出身) 平和運動センターで玄海原発やオスプレイ配備反対の取り組みをしている。1000人委員会では保守側も巻き込んで平和運動を進めている。勤労協では提起はするが、活動のお知らせ程度の運動しか出来ていない。 基山は日本三大小作争議の地だが、反戦が日常的な活動となっていない。戦争の足音が聞こえてきており、大きな集会も必要だが、保守の強い地域で隣の人とどう話しこみをしてゆくのかが課題だ。 ★稲葉茂夫(栃木県雀宮勤労協) 宇都宮市南部の会員42名の小さな勤労協。活動状況は「にほん勤労協ネットワーク」に掲載されているので見てほしい。掲載されてない活動の報告をしたい。昨年11月に「戦争させない・9条壊すな」と題して、弁護士を講師に集団的自衛権の学習会を開催した。参加者は17名。政治的色彩が強かったせいか一般市民の参加者はなかった。それでもこうした活動をしている団体があることを地域住民に知ってもらうことは無駄ではないと考えている。 ★西寛人(福岡県・糸島市勤労協) 父とその兄弟が戦死し、兄は満州から引き上げる途中1歳で亡くなった。わたしは終戦の年に生まれたので戦争は知らないで育った。おじは「日本は50年に1度戦争をしてきた。そろそろ始める」と言っている。糸島地区労や勤労協での学習会に参加し、安倍政権の危険なのは理解している。積極的な運動にはまだ参加していない。 ★福井豊(静岡県連事務局長) 静岡県内35市町のうち非核平和都市宣言をしているのが24市町。8月4日の原水禁世界大会をはじめとして、8月いっぱいパネル展や親子映画会など市民が参加しやすいイベントを取り組む。原水禁静岡県民会議などと要望諸活動等で平和行政についての広がりを求めてゆく。 「しずおか9条を擁護し実現する会」は県内9地区に組織を結成し3万人が参加している。5月3日には「集団的自衛権の行使容認の深層」と題して講演会を開き、アピールを採択し、県民に発信してきた。 「3.11さようなら原発1000万人アクション静岡集会」は、勤労協など3団体が主催し、4つの条件((1)福島事故収束と原因の究明、(2)地域住民に対する確実な安全性の確立、(3)国の原発に対する安全指針の明示、(4)原発立地周辺自治体及び住民の同意)が整うまでは浜岡原発を再稼動させないという取り組みを続けている。 「戦争をさせない1000人委員会」では署名活動や街頭宣伝活動が取り組まれており、5月24日の東海ブロック集会とデモには4つの単協が参加した。 静岡は60年前のビキニ事件を経験し、反核・平和の行動の発祥地である。空襲では5都市で6千人の犠牲者を出した。これらを語り継ぐ地道な活動が大切である。戦争を再び起させない決意を固め、勤労協としても戦争をさせない国をつくる運動を強めたい。 ★小野正一(宮城県仙台市泉区勤労協) 泉区勤労協は会員数130名、常時活動に参加する人が30~40名。個人会費と「泉区民まつり」に参加し、その収益金で運動している。泉中央美化実行委員会に参加し、地下駅などを春と秋に清掃している。また、食・緑・水を作る宮城県民会議に参加し、会員から救援米を出している。 宮城県勤労協独自の集会はしていないが、戦争をする国にさせない集会や3月14日のふくしま反原発集会、5月30日の六ヶ所村集会などに代表を送ってきた。 ★南雲鋭一(群馬県・渋川市勤労協) 1967年に榛東村勤労協としてその発足にかかわってきたが、残念ながら一昨年解散してしまった。しかし、勤労協としての火は消したくないとの思いから渋川市勤労協に合流させてもらい活動している。 夏休み親子映画会や新聞への意見広告などを取り組んでおり、榛東村でのオスプレイ演習にあわせて公民館でオスプレイの学習会を開いた。高崎での集会に参加し、平和行進にも参加した。オスプレイ阻止に向けて取り組むとともに1000人委員会の提起する活動にも積極的に参加して行く。平和の取り組みの一環として、広島への修学旅行を中学校10校のうち4校が実施している。 ★神戸一朗(石川県輪島市・穴水町勤労協) 平和センターと勤労協が一体となって活動している。情勢が厳しく10年近く活動停止状態にある。5〜6年前から勤労協、地区労合体して、平和行進、職場交流、学習会の3本を中心として活動している。集会では70名くらいで安保法制反対、原発反対の声を上げた。過疎化の中で残っている労組の協力を得て、活動している。勤労協や反戦平和の運動が衰退したのはなぜかの検証が必要だ。 ★宇津井賢一(日本勤労協副会長) この間取り組んできた活動の中身が報告された。各県によって運動母体が違うが、目的は同じ方向と確認できたと思う。取り組み課題をもう少し強化しようという提起もあった。 辺野古基金カンパは総会で提案する。マスコミ対応や総会議案P17の取り組み課題を前向きにという提起は、幹事会として受け止め、早急に具体化できるように努力する。 日本勤労協は大きな課題を提起しているが、それをどう受け止め、どう取り組んでいくのかは皆さんの判断である。雀宮や河東勤労協のように事務局に情報を上げて欲しい。取り組みのチラシやニュースなど送っていただき、「にほん勤労協ネットワーク」で交流を図り、取り入れられるものがあれば活動に取り入れてもらうことをお願いしたい。 第27回全国総会 目次 |
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