300号 2015年7月29日発行
■原水禁70広島に参加して 静岡県勤協連 福井 豊
■静岡県内各地区勤労協の活動報告
▼清水地域勤労協
▼掛川市勤労協
■事務局から
発行●静岡県勤労者協議会連合会
Tel&Fax 054-273-5130 E-mail shizuoka@kinrokyo.net
今回、5年振りに「原水禁70広島」に静岡県代表団18名の一員として、8月4日から6日まで3日間の行動に参加しました。8月4日は、平和公園に16時集合、広島県立総合体育館までの「折鶴平和行進」で3日間のスタートを切りました。
「核も戦争もない平和な21世紀に!くり返すな原発震災!めざそう!脱原発社会」をメインスロ−ガンにした開会総会が3,400名参加して開催されました。大会実行委員長の川野浩一原水禁議長は「強い確信を持ち、核も戦争もない21世紀を目指す」とあいさつをしました。被爆者・切明千枝子さん(85歳)は、校庭で後輩の遺体を火葬した体験を証言「これが戦争の本当の姿。一番苦しむのは幼い子どもや高齢者たちで、二度とあってはならない」と訴えられました。両氏の訴えに強い感銘を受けました。
8月5日は、午前中第2分科会に参加しました。再稼動問題の現状と破たんが明らかな核燃料サイクルに固執する日本のエネルギ−政策について考え、原発によらないエネルギ−政策をどのように転換させていくのか話し合いがされました。講師の問題提起及び海外ゲスト(韓国・台湾)、鹿児島・福井・島根県の各地報告は、今後私たちの政策提言活動に参考となる指針を示されました。
午後は、ひろば「ニュークリア・サベージ」(極秘プロジェクト4.1の島々)の上映会と講演に参加しました。ビキニ被災61周年にあたり原子力資料情報室主催によるものです。ビキニ水爆実験後のマ−シャル諸島島民への極秘被爆人体実験(プロジェクト4.1)を追いかけた貴重なドキュメント映画で、フォトジャ−ナリスト豊崎博光さんが解説しました。マ−シャル諸島島民は30年にわたって、死の灰の人体への影響を調べるための実験動物として扱われてきた映画の衝撃的な物語は、私たちの民主主義の核心を突き刺すものでした。
8月6日最終日は、早朝から広島市平和記念式典に参加しました。原爆投下時刻の8時15分「平和の鐘」を合図に1分間の黙とうをささげました。子ども代表の「広島に育つ私たちは、事実を、被害者の思いや願いを、過去、現在、未来へと、私たちの平和への思いとともにつないでいく一人となることを誓います。」との平和への誓いに比較すると、安倍首相は「原爆の投下に悲惨な戦争の元凶がある」ことがわかっていないあいさつで、参加者から批判を受けていました。そして、原水禁結成50年記念シンポジウムに参加して3日間の行動を終了しました。
今回、「原水禁70広島」に参加してあらためて「平和」への尊さがわかりました。戦争により何が起こったのか、被爆地広島で体験した私たちは、戦争をさせない国にするために9条を守り憲法を守り一切の戦争を否定し、二度と悲劇が繰り返されないよう訴え行動していこうではありませんか。
(静岡県代表団レポート集より抜粋)
清水地域勤労協
「平和の塔」清掃活動を実施しました
8月2日(日)、清水地域勤労協と清水憲法9条を守る会は、日本平運動公園内に設置された金属彫刻「清水平和の塔・共生」と周辺緑地の清掃・手入れ奉仕活動を実施しました。
清水平和の塔は、1987年に「非核平和都市」を目指すために市民団体が署名活動を取り組み旧清水市議会は「非核平和都市宣言」を議決されました。市民団体はこの宣言を基に「平和の塔建設」を目指すカンパ活動を展開し、平和の塔建設原資として旧清水市に寄贈され、1993年2月に建立されました。この塔のデザインの丸い部分は地球を、両サイドは人という文字をあらわし、平和と人は互いに共存することを表現し、球形の鏡に写るものは未来を意味しております。
毎年終戦記念日を迎える前のこの時期に核兵器の廃絶と平和を願い、また市民の中には「平和の塔・共生」の存在を知らない人が多く、平和への思いを広めていくためにも今後も清掃活動を継続していきます。
「サダコと折り鶴ポスター展」を開催
8月1日(土)から15日(土)までの15日間、「はーとぴあ清水」1階ギャラリーにて「サダコと折り鶴ポスター展」を開催しました。このポスター展は、佐々木貞子さんは2歳のとき広島で被爆し、10年後に白血病で亡くなるまでの短い一生でしたが、周りの人たち含め原爆の恐ろしさ、悲惨さと平和の大切さを訴えています。
1955年11月に原爆で亡くなったすべての子ども達の霊を慰めるための記念の像を造る運動がはじまり、2年半後の1958年5月5日に広島平和記念公園で「原爆の子の像」の除幕式が行われました。色とりどりの折り鶴がひとりひとりの平和への思いを込めて世界の様々な国から捧げられています。
今回のポスター展は広島平和祈念資料館のご協力により25枚のポスターをお借りし、開催しました。
(通信員 宮内朝次)
掛川市勤労協
中東遠総合医療センター周辺道路で楽しいゴミ拾い
掛川勤労協は7月22日(水)午前8時から約1時間「中東遠総合医療センター」周辺道路のゴミ拾いを行いました。夏真っ盛りですから暑いのは当然ですが暑かった。
既定コースのゴミ拾いを時々「中東遠総合医療センター」周辺道路も行いましょうと昔の若者6人が参加しました。一見ゴミがないじゃんと思いましたが、植え込みの中、草むら、側溝等に定番のタバコの吸殻、ビニール袋、空き缶、ちり紙、また弁当の食い殻もありました。ア〜ア〜ここもしっかりとポイ捨てが行われていました。
掛川市役所にあった小冊子に「日本一楽しいゴミ拾い」にするために、という記事がありました。「一年間連続参加の方にはゴミ拾いの達人Tシャツをプレゼント」「吸殻を3分間で誰が一番拾うか、一番の人には地域特性の品物を差し上げる」「年1回ゴミ拾い後にスタッフ手作り食事」等工夫を凝らして楽しいゴミ拾いを心掛けているそうです。
掛川勤労協も、楽しみながら環境保全活動を行い、きれいな掛川市を後世に残していきたいと考えます。
施設へ雑巾を寄付しました
掛川勤労協は8月10日(月)市内の特養ホーム「さやの家」、デイサービスセンター「ねねの里」に、堀内会長他2名が訪れ、手縫い雑巾各200枚を入所者代表に寄贈しました。
さやの家・大谷施設長は「地域の方々に支えられていることを実感した。掃除の際に使いたい」と語っていました。
掛川勤労協の小さな社会貢献活動の一つとして、6年前から始まり、今ではすっかり定着して6月に入ると会員から、今年は雑巾はいらんだかやあと声かけが始まります。
今年、一人で100枚以上を勤労協事務所に持ち込んでくれた女性会員もいました。使用済みタオルは「捨てればゴミ、縫えば万能選手」に早変わりして、ボロボロになるまで働いてくれます。次年度に向けて、早くも使用済みタオル集めがはじまりました。
夏休み親子映画会 〜1983年から途切れることなく
掛川勤労協は8月3日(月)から9日(日)まで、市内12会場で「夏休み親子映画会」を開催しました。期間中650名を超える子どもや保護者の参加がありました。映画会の目的は子どもに『平和・友情・家族愛・環境・共生・地域』の大切さを教え引き継ぐことです。
30年前、20年前、15年前に、夏休み親子映画会で「ピカドン」などを見て衝撃の表情を浮かべた当時の小学生は、今や日本の国を背負う大黒柱として活躍していると思います。この皆さんは、当時の映画を思い出し、安倍政権が国民の声を無視して強行に推し進める「安保関連法案・鹿児島県川内原発再稼動・米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設」問題をどのように感じているのだろうか。
次の上映の準備をしているとき、子どもが「おじさん次は何をやるの」「怖いやつ」「ひろしまのをやるんだあ」と聞く、「はとよひろしまの空を」をやるんだよと答える。子ども数人が「え〜ひろしまんの〜、怖いの」「怖い〜」と口々に言う。ひろしまという言葉に怖いと反応する小学生を前にして、言葉が詰まった。ようやく「怖くないよ、70年前に日本にあったことだよ」というのが精一杯でした。年々私たちと子どもの距離(これが世間一般で言う戦争の風化なのか)が広まっていくような危惧を感じた夏休み親子映画会でもあった。
(通信員 石山義博)
事務局から
静岡県勤労協ニュースの発行が300号となりました。勤労協の活動を活性化するうえで、情報の提供が大きな役割を果たします。
ホームページ、インターネットの活用も含めて、各地区勤労協との情報交流、活動の共有化に役立つよう、今後とも定期的に発行していきます。
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