299号 2015年7月29日発行
■日本勤労協第27回全国総会開催
■全国総会特別報告「まちづくりと勤労協運動」
■南三陸町震災復興状況視察研修
■静岡総がかり行動に2000人が参加
■原水禁県民会議2015年度定期総会開催
■静岡県内各地区勤労協の活動報告
▼伊豆の国市勤労協
▼三島市勤労協
▼富士市勤労協
▼掛川市勤労協
▼袋井市勤労協
■静岡勤協連 掲示板
発行●静岡県勤労者協議会連合会
Tel&Fax 054-273-5130 E-mail shizuoka@kinrokyo.net
日本勤労協第27回全国総会開催
日本勤労協第27回全国総会は、山形市「天童ホテル」で、2015年6月28日〜29日の両日開催されました。静岡県勤協連は堀内会長他10名が参加しました。新しい役員は次の通りです。
日本勤労協第27回全国総会特別報告
「まちづくりと勤労協運動」
三島市連合勤労者福祉協議会 副会長 仁杉秀夫
<連合勤労協の結成>
「勤労協はコンビナート反対運動のなかで生まれ育った」は、2014年3月に発行された『三島市連合勤労協結成50周年記念誌』の表紙を飾った文言である。
三島連合勤労協は1964年3月26日に結成された。この日のことを既に結成されていた梅名勤労協ニュース(NO3)は、「当日は昼にコンビナート反対デモに参加、疲労のなかを連合勤労協結成総会に多数参加」と記している。結成総会には200人余の会員が参加し、「昼のコンビナート反対デモ」とは、三島市議会に「コンビナート反対決議」を求める、市民の市議会への請願デモであった。
結成宣言では、「コンビナート建設には、多くの学識経験者によって、『公害あり』『公害防止困難』が定説になっている今、かって『水の都三島』とうたわれた当市が、大工場の進出によって『枯渇の三島』といわれるが如き状態に立ち至った現状に考え、公害が発生してからではどうにもならない経験を確認し、地域住民の福祉・健康の増進を計る観点からもコンビナート進出には、断固反対するものであります」と、連合勤労協の思いを市民に高らかに宣言した。
『石油コンビナート進出に反対する決議』は、三島市での反対運動の中心地を受け持つ、梅名勤労協第2回総会でもしている。決議は「憲法二十五条は、『すべての国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する』と定めている。いま、沼津市・三島市・清水町に進出を予定している石油コンビナートは、この憲法によって保障されている健康で文化的生活に最も必要な澄んだ空気と水を、私たち市民から奪い去ろうとするものである」としている。こうした経過から、私たちは「勤労協はコンビナート反対運動のなかで生まれ育った」 と言っている。
<コンビナート反対運動とは>
この運動は1963年から翌年にまたがる、三島市・沼津市・清水町2市1町住民の、戦後経済高度成長の波に乗って東駿河湾工業化計画(コンビナート)を推進する国・県・財界に対する、「自然豊かな故郷を公害から守ろう」と立ち上がった住民の戦いである。
駿河湾に面する沼津市に大型タンカーが横付けできる港、1日120万トンもの富士山からの湧水が湧き出る清水町・柿田川の水、三島市中郷里地区・清水町の土地、そして豊富な労働力を目当てに、住友化学とアラビア石油の子会社「富士石油」、東京電力3社が、1,314億円の建設資金を投じる、当事とすれば莫大な開発計画であった。
この戦いは1964年5月23日の『コンビナート反対市民大会』での、市長発言「本日午前に、県にコンビナート進出反対を告げた」を三島市皮切りに、沼津市の小学校のグラウンド埋めた2万5千人にも達する空前の市民集会の成功を経て、10月27日の清水町議会の反対決議、町長の進出反対の声明で、2市1町住民の勝利でこの運動は終結した。
この運動の住民側の勝利は、「後の国の環境行政(公害防止基本法など)に大きく影響した」と識者からは言われている。
<連合勤労協結成後の勤労協活動> 連合勤労協結成後市内の空白地域での単位勤労協が相次いで結成され、68年には6単位勤労協を束ねる連合勤労協に発展している。また、結成時には会員1,000人・年会費50円と市からの助成金10万でスタートするが、翌年には会員2000人・会費100円、市からの助成金は20万円(現在は32万9千円)と財政規模が大きくなっている。
活動内容も多岐に渡り、『市政に対する質問・要望』を基にした市長交渉、物販、時事や健康問題などをテーマの講演会、レク活動をはじめ、三島自然を守る会の結成にも加わり、ゴルフ場建設反対や三島湧水復活活動など、環境保全・自然保護活動にも力を注いだ。
1975年頃の勤労協最盛期には、物販活動で福島から清酒を300万円程共同購入し、大型トラックで搬送した。この件には、酒造販売組合からクレームがあったと聞く。梨狩りと多摩動物園へのバスハイクには、バス15台も連ねたこともあった。この2つの事例は、懐かしい思い出として結成時からの会員によって語り継がれている。
<連合勤労協の現状>
全国のどの勤労協もが置かれている状況であろうが、労働組合運動の衰退に伴う労組からの新規会員の加入が困難になり、三島連合勤労協の高齢化は進んでいる(結成時から個人加盟だが)。
そうしたなかでも組織を維持しがんばってこれたのは、10年程前から取り組んでいる市の『山田川里山再生事業』等、自然保護活動での協働であろう。勤労協は竹林3,000uを受け持ち、竹林の整備・管理し、春には子供たちを招き、『タケノコ狩り』を楽しんでいる。竹林にはイベントも含め年5回ほど入り、延べ150人程の会員がチェンソーや仮払い機等使い汗を流している。
また先人が苦労して組織をつくり・維持し、多くの市民に支持されてきた歴史の重みがあるだけに、「勤労協を次世代に繋げよう」との使命感も強くある。一部の単位勤労協では女性会員も加わり、51年目の新たな勤労協活動がスタートしている。また、3・11以降は「脱原発」や「オスプレイ東富士訓練反対」の政治活動にも、県勤労協が加盟する「県平和センター」等の呼びかけに積極的に参加している。
南三陸町震災復興状況視察研修
「震災を風化させないための語り部バス」に参加
日本勤労協第27回全国総会終了後、6月29日静岡県の仲間6人で天童駅から羽前千歳駅に戻り仙山線で仙台駅へ、ここからはレンタカ−で目的地の南三陸町を目指し北上を続け夕方には今日の宿、震災時の災害拠点になり多くの避難住民や復興に携る人達を受入れ有名になった。海辺の断崖に建つ南三陸ホテル観洋に入りました。
部屋に入るとカモメの出迎えを受け、身近で見るカモメの大きさに驚きました。さっそく波静かな太平洋を眺めながら大浴場で旅の疲れを癒し楽しみな夕食は東北の地酒と三陸の海の幸を満喫しました。
翌日30日は早めに朝食をすませ、ホテルから被災の実体験を伝える「震災を風化させないための語り部バス」に乗り、町の様子を見て回りながら実体験、教訓を伝え聞きました。コ−スはホテルから戸倉小学校、この小学校は震災の前日に地震・津波の避難訓練で山の高台に避難する事を確認してあり、被災時全員が高台に避難して無事であったそうです。戸倉中学校、多くの犠牲者を出した高野会館、南三陸町防災対策庁舎を回る行程でした。職員や多くの地域の人々の命が失われた防災対策庁舎の前では、全員がバスから降りて庁舎に手を合わせ黙祷をして祈りをささげました。
大津波では海辺に住む人より、海岸から遠く離れていた山手に住んでいた住民から多くの犠牲者が出たと「語り部」(南三陸ホテル観洋渉外部長・伊藤文夫さん)の話にありました。ここまでは絶対津波はこないと考えていたようです。普段の日常生活の中でも油断や想定外の出来事があると日頃から、しっかりと認識すべきだと考えさせられる語り部の話でした。今は被災地のガレキは取り除かれ、港や水産加工工場も稼動して震災前の姿に見えます。防潮堤工事が進み巨大なかさ上げ工事による宅地造成がされ数年後にここに町が出現するのかと想像しました。
被災地は今まさにダンプカ−が行きかい重機が唸りをあげて復興事業の最盛期といった感じです。災害国に住む私達が被災地に思いを寄せ続けることこそが復興の助けとなり、被災地を知る事は将来起こるであろう災害から人々の命を救う手立てにつながると信じたい、そんな思いの研修でした。
(報告者 静岡県勤協連幹事 山田信昭)
静岡総がかり行動に2000人が参加
いのちを守る 戦争させない・9条を壊すな!
静岡総がかり行動実行委員会主催・静岡県弁護士会後援による集会が、7月18日(土)10:30から静岡市駿府城公園で開催されました。参加者2000人が「戦争法案を廃案にさせるため全力で闘う」とするアピールを採択し、静岡市内をパレードして、市民に連帯を訴えました。静岡県勤協連からは、県内各地区勤労協から多数の会員が参加しました。
原水禁県民会議2015年度定期総会開催
原水禁静岡県民会議の2015年度総会が、7月24日(金)13:30から、静岡労動会館で開催されました。総会は、橋本勝六代表委員の挨拶を受けた後、鈴井孝雄事務局長から2015年度活動方針として、(1)核兵器廃絶に向けた取組み、(2)被爆者援護の取組み、(3)脱原発・エネルギー政策の根本的転換を求める闘いを進めていくことを決定しました。
伊豆の国市勤労協
和やかな一夜、ボウリング大会を開催しました
恒例のボウリング大会を、7月18日(土)午後6時より、大仁ボウルに於いて開催いたしました。9レーン9組36名の参加者(男性21名、女性14名、子どもさん1名)が、職場、地域、女性チーム、また親子と孫のファミリーチーム、勤労協役員チームと熱戦が展開されました。ストライクも多く出され、喜びの歓声と歓声と、ガーターの嘆きの溜め息と、好プレー珍プレーにそれぞれ声援が起こり、和やかな雰囲気で、和気あいあいの一夜を過ごしました。
成績は、個人賞、飛賞、当日賞、順位賞と全員に渡りました。
優勝・田中誠一郎さん(家族)スコア316
2位・花村和良さん(地域)スコア309
3位・井上一夫さん(伊豆箱根)スコア299
(通信員 小粥崇男)
三島市勤労協
里山の夏草刈大作戦を行いました
梅雨の晴れ間にぴったりの好天に恵まれ、三島市連合勤労協とやまぐり共同主催で里山の夏草刈を6月26日(日)午前中に行いました。
3年前の3月に植樹をして毎年−植樹した樹木の成長を見ながら夏草やつるで覆われている様を見てもらいながら植樹をした方たちを招いて夏草刈と整備を行っております。今年は3家族10名と勤労協13名、やまぐり役員5名で30度を超える暑さの中でワイワイガヤガヤと行い、やまぐり役員さんが里山で取れた「梅ジュース」の冷え冷えを振舞ってくれてたり、幼児向けに絵本の読み聞かせ、ハンモック遊びなどあっという間の時間で無事に11時15分に終了しました。仁杉副会長と山田事務局長は「全国勤労協 山形総会」に出席のため杉山が仕切りました。
(通信員 杉山精三)
富士市勤労協
第49回定期総会開催
富士市勤労協第49回定期総会は6月18日(木)10:00から勤労協会議室で開催しました。総会では活動方針として、幹事会・三役会議の開催、組織の強化拡大、高齢者の福祉対策と健康増進、地域の生活環境と自然保護を守る運動、文化体育活動の推進、高齢者の再就職活動。などの方針を決めました。その他2014年度活動報告・決算報告、2015年度予算案も承認されました。
▼2015年度役員
会長 外山卓
副会長 小林利夫
事務局長 中川原義則
事務局次長 荒岡剛
幹事3名 会計監査1名
(通信員 外山卓)
掛川市勤労協
第63回定期大会・講演会開催
非核平和都市宣言アクション5並びに平和憲法擁護の活動を決定
掛川勤労協は6月14日(日)市内西南郷地域生涯学習センタ−において、第63回定期大会と講演会を開催しました。
●定期大会
城北支部石山代議員を議長に選出、堀内会長は「自民党安倍政権は多数与党を背景に集団的自衛権等平和主義を根本から崩しかねない環境を作ろうとしている。党派を超えての「戦争をさせない1000人委員会・静岡」の賛同人拡大の取り組み、平和を守る活動を微力であるがしっかりと取り組んでいく」とあいさつした。執行部提案の全議案は満場一致で承認されました。本年は特に役員体制の強化と活動を外に向けて発信していくことを確認した。
●講演会
定期大会に続いて「協働によるまちづくり」と題して、掛川市生涯学習協働推進課職員による講演を行いました。「協働によるまちづくり」を推進するための「自治基本条例」「協働によるまちづくり推進条例」が施行されたことから、具体的活動等について勉強をしました。
▼平成27年度三役
会長 堀内武治
副会長 藤井勝・村岡鉄平
事務局長 岡田三郎
事務局次長 笹本義雄
(通信員 岡田三郎)
袋井市勤労協
第64回定期大会を開催
○安心・安全な住みよいまちづくり
○理・美容事業、親睦交流事業で会員利用者の拡大を図ろう
袋井市勤協は、5月30日代議員・役員31名の出席により、第64回定期大会を勤協会議室で開催した。丹羽会長は挨拶で、「“ふれあい・たすけあい・住みよいまちづくり”を掲げて活動してきた。私達をとりまく環境は厳しいが、皆さんの知恵と力を結集し、安心して暮らせる平和な社会をつくろう。」と話した。
来賓祝辞では、原田英之袋井市長のメッセージを幡鎌俊介産業振興課長が披露。 堀内武治静岡県勤協連会長(掛川勤協会長)は、「平和の危機と原発震災・再稼働問題について報告し、安倍政権の暴走を許さないため皆さんと共に行動する。」と訴えた。又、小山展弘代議士は、国会で問題の安保法制・雇用法改悪等について報告した。
続いて、議事に移り、各種報告事項及び議案の活動方針・予算案等の議案は満場一致承認された、今年度活動の基本を「地域に密着した活動で会員の交流連帯を深め、住民福祉の向上、住みよいまちづくりを目指す。」と決め、各役員の任務分担を明確にして内容の充実に努めることとした。近年会員の高齢化による理・美容室利用者の減少傾向について、危機意識を持って役員・職員・会員が連携した取組みで、利用者の拡大を目指すことを確認した。
▼2015年度役員
会長 丹羽定夫
副会長 久保田連平・沼野敬一
事務局長 太田強
事務局次長 和田守
常任委員11名 会計監査2名 顧問3名
春の交通安全運動に参加
カーブミラー点検清掃奉仕を行いました
(2015月5月23日付中日新聞・中東遠版より)
静岡県勤協連 掲示板
〜戦争をさせない平和の尊さを次世代に伝えよう〜
静岡県内各地で非核・平和写真展、戦時下資料展を開催
◎清水地域勤労協
◆「サダコと折鶴ポスター」展
■日時 2015年8月2日(日)〜16日(日)9〜21時
(16日は15時頃まで)
■場所 はーとぴあ清水(静岡市清水区宮代町1)
■内容 写真パネル「サダコと折鶴ポスター」展示
◆「清水平和の塔」清掃作業
■日時 2014年8月2日(日)10:00〜
■場所 日本平運動公園内(静岡市清水区村松IAIスタジアム入口)
「平和の塔」は、旧清水市時代、非核平和都市宣言が市議会で採択された後、清水市に建設資金がカンパされ、平成5年2月に完成しました。それ以降、毎年終戦記念日前に清掃奉仕活動を行なっています。
◎袋井市勤労協 ◆平和写真展
■日時 2015年8月3日(月)〜10日(月)9〜17時
(3日は10時〜 10日は15時まで 8,9日は写真のみ展示)
■場所 袋井市役所2F市民ギャラリー
■内容 写真パネル「原爆と大戦の真実」 戦時資料品:赤紙、徴兵検査通達書他、ビデオ上映:満蒙開拓団の真実、太平洋戦争史
◎掛川市勤労協 ◆非核平和都市宣言アクション5
■日時 2015年8月21日(金)〜23日(日)9〜17時
(23日は15時まで)
■場所 掛川市中央図書館学習ホール(掛川市掛川1148-1)
■内容 太平洋戦争記録 写真パネル展示 戦時物品展示、「広島原爆の記録」上映
■映画会 「はだしのゲン」
(8月21(金)・22(土))日10〜13時 図書館地下会議室B1.B2)
◆夏休み親子映画会
■日時 2015年8月3日(月)〜9日(日)掛川市内11会場
(3日は10時〜 10日は15時まで 8,9日は写真のみ展示)
■場所 袋井市役所2F市民ギャラリー
■映画 「はとよ ひろしまの空を」「ヒロシマに一番電車が走った」
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