No.99 2010年8月25日 ■ブロックの動き・県連の動き 発行●日本勤労者協議会連合会 ■第3回全国幹事会開く 日本勤労協は8月24日、総評会館において第3回全国幹事会を開催し、次期全国総会の準備事項を協議・確認すると共に、先の参院選結果について意見交換し下記のとおり確認しました。ご意見等お寄せ下さい。 第22回参院選挙に当たり日本勤労協は、(1)全国総会で統一課題として決定した地方分権の推進、護憲・平和、住民の安全と生活環境保護の基調に理解を示し、勤労者の生活向上と憲法9条の擁護をめざす候補者への支援を基本とする、(2)比例選挙では、沖縄県民の願いに応えるため、護憲・平和・基地撤去を中心政策に掲げる社民党を支援する。(3)選挙区選挙では、政権交代の流れを逆行させないことを基本に、推薦・支持等の扱いは各県連が決定する−ことを基本にとりくみました。
6月24日公示・7月11日投票の結果は、改選議席54議席の民主党が44議席に止まる大敗となり、与党は非改選議席を含めても過半数を割り込み、衆参ねじれ現象となり、菅政権の運営は深刻な状況となっています。連立離脱した社民党も改選議席を確保できませんでした。連立政権への国民の不満と批判は、5年前の衆院選の小泉劇場ほどの雪崩現象にはならなかったものの、欺瞞そのものの「小さな政府」を掲げる「みんなの党」に大きく流れてしまいました。
敗因の第一は、鳩山政権のマニフェスト(政権公約)迷走、鳩山・小沢の政治資金問題や普天間基地移設問題、菅総理が消費税増税と財政再建を選挙の焦点にし、併せて国会運営のまずさ等が自民党など野党に攻撃の口実を与えたことでした。マスメディアからも批判を受けて。国民の批判票として現れたものでした。
消費税増税と財政再建を焦点にしたことは、子ども手当て創設や高校無償化など連立政権の画期的成果を自ら帳消しにすることにもなりました。小泉改革路線の実体は、大多数の国民の生活を犠牲にして、大企業と一部の勝ち組・富裕層にいっそうの富を集中するものでした。子ども手当てや高校無償化は、勝ち組政治にハドメをかけて所得の再分配を行うと共に、特権官僚が支配する天下り団体や業界組織を介在させず、支援を必要とする国民対象や事業に直接、財政を投入したという点でも画期的でした。民主党は本来、これらの成果を前面に立てるべきだったはずです。
第二に、消費税論議のたて方自体の誤りです。この20年間で、消費税収が200兆円だったのに対し、法人税などの企業減税、富裕層への所得減税は180兆円にも達しています。このため消費税収は、すでに高齢社会を迎えているのに、医療保険や年金改革に投入されず、国民生活への将来不安を拡大してきました。税制と財政再建の論議は不可欠ですが、この20年に及ぶ官僚主導の財政運営に抜本的なメスを入れることが求められています。
菅首相と民主党の動きは、従来の官僚主導に迎合するものであり、国民の失望を呼んだのは当然です。それが、自民党の巻き返しとみんなの党の躍進を許す原因ともなりました。
今後6年間、参院で民主党が過半数を占めることはほぼ不可能となり、ねじれ国会が常態化することとなります。与野党の話し合いに基づく国会運営がベースになり、急激な転換は期待できません。但し、政権交代の流れが逆転したのではなく、比例票は民主党が自民党を上回り、今回のデータで衆院選をシュミレーションすると、都市部を中心に依然、民主優勢で、自民復調とはとても言えないことも見ておかねばなりません。
自民党など野党から菅総理の責任論が噴出し、民主党内からも敗北の首相責任論がでて、代表選告示を前に駆け引きが激しくなっています。党内抗争にかまける余裕は今の日本にはありません。有権者からは民主党は何をやっているのかと不信が出ています。何のために政権交代が起きたのか、その歴史的使命は何だったのか反省すべきです。民主党は全党挙げて参院選敗北を総括し、政権運営の基本方針を定めなおすことが緊急課題です。それが政権を預かる与党の責任です。
政権交代は実現した。しかし、「3歩進んで2歩下がった」というのが現状だと思います。それは、勤労協運動を含む労働運動、住民・市民運動など大衆運動をとりまく社会的条件がなお、自民党政権下と本質的に変わっていない、なお変えることができていないことを示しています。今回の選挙結果を社会の勢力図の反映と率直に受け止めた上で、次のステージを切り開くため、私たち勤労協運動も自らの力をいま一度、強め広げていきましょう。 ■特別報告と9勤労協が活動報告 福岡県連第26回総会&研究集会は5月30〜31日、うきは市原鶴温泉・咸生閣で7地区33名が参加し開催されました。総会議長に開催地・朝倉地区勤労協連合会の松尾さんを選出。
竹井会長が主催者あいさつ、来賓として高崎・日本勤労協会長、参院福岡選挙区候補者・堤かなめさん(無所属、民・社・連合推薦)、末崎・県連初代会長(元志摩町長)、東定・l女性会議県本部長、入江・障害者福祉推進県連絡会議会長(県議)から連帯と激励のあいさつ、森田・朝倉市長のメッセージをうけました。1日目に参加した勤労協出身の福島・北九州市議、太田・直方市義も紹介。
09年度活動報告、決算報告、10年度活動方針、予算、役員体制を満場一致可決した後、元朝倉市議・大庭きみ子さんの特別報告。旧甘木市議2期、朝倉市議1期途中で保守独占の地域の中で県議補選に挑戦した貴重な体験と「地域を変えなきゃ」という熱い思いを語られました。
2日目の研究集会では、下記のとおり9勤労協から活動報告・提言、8名が質疑討論に参加して交流・相互認識を深めました。
★田川地区=地域医療を担う公立病院の存続・再生へ
県連機関紙『ふれあい』92より抜粋≫ ■宮城県連第19回定期総会開く 宮城県連第19回定期総会は6月13日、41名が参加し登米市・ホテル望遠閣で開催されました。同市・石越町勤労協の受入れによるものです。相沢祐司会長の主催者あいさつの後、菅野てつお・参院選挙区候補(社民党県連代表)、二階堂一男・社民党登米支部代表(市議)、菅原篤・県平和労組会議副議長から来賓あいさつ、布施孝直・登米市長の歓迎メッセージを受けました。
議案審議では、名取市勤労協の「地元の青少年健全育成会に関わっている。町内会費や各種委員会費用の使い方など問題は多々あり、活動をもっと暮らしに密着したものへ。その積み上げの上で選挙も支持を得られる」、石巻市と子牛田町勤労協の「物販の品目選択では価格や利用頻度を検討し、前向きに提起を」などの意見をうけて09年度決算、同監査報告、10年度活動計画、同予算を満場一致で承認しました。
夜の懇親交流会で親交を深めると共に、参院選で菅野てつお候補の勝利を、また来年の熊本総会に県連として10名の参加をめざすことを確認しました。なお、役員体制は監査1名の交代を以外は現体制を継続することとしています。 ■静岡県連第48回定期総会開く 静岡県連は第48回定期総会を6月19日、県勤労者総合会館で開催しました。総会は堀内副会長の開会あいさつ、議長に清水地域勤労協の秋山代議員を選出した後、橋本副会長から最近の政治をめぐる情勢や県勤協連の課題等についてあいさつを行いました。来賓として、大瀧光昭・県経済産業部労働政策課長、金指敦之・県労福協専務理事、河守 保・静岡県労金常務理事、鈴木孝史・全労済県本部事業推進部長から激励のあいさつをいただきました。
つづいて、規定に基づき掛川市勤労協から推薦された、伊藤忠正氏の表彰を行い橋本副会長から表彰状と記念品を贈呈しました。この後議事に入り、福井事務局長から09年度活動・決算報告と10年度活動方針及び予算案を提案しました。
活動方針では(1)県勤協連が統一して取り組む4つの活動目標(2)具体的な活動の展開(3)勤労協組織の強化と拡大の方針が提案され、質疑・討論の後満場一致で経過・決算報告、活動方針・予算案を採択しました。役員選出の後、南薗副会長の挨拶で総会を終了しました。
来年6月19〜20日には熊本で第25回全国総会が行われます。日本勤労協第3回全国幹事会では、09年度につづき10年度の喜多方ラーメン物販のとりくみを決定しました。(8.25付日本勤労協発文参照)次期全国総会の成功と熊本県連・九州ブロックの受入れ準備を支えるため、目標達成に万全を期し、とりくんでいただくよう重ねて各県連・ブロックに要請致します。
販売品目 喜多方ラーメン 1箱6食入り (16箱で1ケース)
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