No.96 2010年1月5日 ■新年のご挨拶 ■石川県連「鶴彬―こころの軌跡」上映会 発行●日本勤労者協議会連合会 昨年は、鳩山連立政権が発足し、国民の求める政治実現が期待されています。政権交代という新しい状況の下で、地方政治も転換が不可欠となっています。しかし、中央政権の転換は地方政治の転換を意味しません、住民自治は住民の営みによってしか実現できないものです。そこに住民運動を理念とする勤労協運動の重要性があるのです。まさに『勤労協の出番』です。
私たちがめざす社会は、"参加・自治・分権・自然との共生"です。地方分権の時代は、自民党政権がこれまで進めてきた"集権・画一・巨大・管理"に代えて、"分権・多様・適正・自立"といった新しい価値観に基づき社会のシステム全体を転換していくことを意味します。地方分権は、自治体の意識改革と住民の意識変化が重要で、同時に健全な住民運動があってはじめて実現するものであることを確認したいと思います。
そのためには、居住地で一住民に立ち返り、地域住民と接し連帯することです。そして位置住民として回りの人々から信頼される大衆性と組織性を身につけることを抜きにしては、地域社会形成のオルガナイザー(組織者)になれることはできないでしょう。
新しい年を迎え、勤労協づくり、運動づくりに本格的にアプローチしましょう。 ■石川県連が映画『鶴彬 こころの軌跡』生誕百年記念上映会を開催 石川県高松町(現・かほく市)が生んだ不世出の川柳人・鶴彬。1909年(明治42年)に生まれ、15才の頃から川柳を作りはじめました。1932年(昭和5年)、第7連隊に二等兵として入隊。軍隊内での反戦・反軍活動により逮捕され、翌年、軍法会議で治安維持法違反により懲役2年の刑を言い渡されます。1937年(昭和12年)、治安維持法違反で逮捕、留置所で赤痢にかかり翌年9月、29才で獄死するまでの短い生涯の間に、1000をこえる句と90余の評論、自由詩などを残しました。 石川県内2ヵ所と大坂、盛岡に句碑があります。「枯れ芝よ団結をして春を待つ」(かほく市)「暁を抱いて闇にゐる蕾」(金沢市卯辰山公園、鶴が投獄された大坂城内・衛戍監獄跡)「手と足をもいだ丸太にしてかえし」(盛岡市の墓所)
生誕百年にあたり旧高松町の勤労協役員や真宗寺院を中心とする生誕百年祭実行委員会の献身的な努力により、ドキュメンタリー映画『鶴彬こころの軌跡』が3月に完成。各地で上映運動が進められています。県勤労協と羽咋市勤労協でも、鶴彬の業績を広く市民に知ってもらうため、恒例の第15回フォーラム石川を、『鶴彬心の軌跡』羽咋上映会として企画。羽咋市・同教育委員会・同文化協会の後援、羽咋川柳社・羽咋市文芸協会の協賛も得て、上映協力券も3百枚近く販売し、11月8日、羽咋市文化会館には約250人の市民が参加し成功裡に開催できました。 優れた川柳人として知られるとはいえ、お上に逆らい獄死したとして距離をおく人も多く、鶴の親戚縁者の方々には、はばかることも多かったと聞きます。しかし、映画制作と上映運動を通じて、縁者の方もかほく市民も大きく変わった−この映画を鑑賞し、上映運動を通じて改めてそう感じます。羽咋市でも新しい目と心で郷土を見直す契機にしたいものです。(タナカ) ■宮城県連第18回総会開く―子牛田など中間選挙の推薦も決定 宮城県連第18回定期総会は11月1日、エルパルク仙台で32名が参加し開催されました。小山副会長の開会あいさつ、相沢会長の主催者あいさつ、田山・社民党県連副幹事長の来賓あいさつの後、活動報告、08年度決算・監査報告、09年度活動計画・予算案を満場一致で承認しました。
この後、下記の単協活動報告が行われました。県連の財政規模は小さいが単協の自主的活動が柱であり、県連と同等の活動ができていることが確認できました。課題は多いが、次の全国総会は熊本。今から準備し活動を進めていくことを意思一致しています。
◆石越:町に街づくりの各部会中、安全・環境部会に勤労協会長が参加。また、新たな活動として社協の認知症のグループホーム・デイサービスで、庭や花壇の整備を始め喜ばれている。
▲会長 相沢祐司(名取市) ■福島県連第24回総会開く―脱原発の課題で学習会も 隔年で開催されてきた福島県勤労協の第24回定期総会が11月14〜15日、福島市飯坂温泉「前野屋旅館」で8市連・郡連から28名が参加し開催されました。総会議長には福島市連会長の須田さんを選出。07〜08年度の経過報告と決算報告、09〜10年度の方針・予算案を承認・決定し、成功裡に終了しました。その後、双葉地方勤労協の石丸小四郎氏を講師に「プルサーマルと脱原発運動の課題」について学習しました。
方針では、(1)総会の無い10年度には「交流集会」を開催、(2)市・郡連・単協の活動を強化し県立病院の統廃合・指定管理者制度の導入・市町村合併・産業廃棄物・脱原発の課題に対応する、(3)物販活動―凍豆腐(県連)・うーめんと讃岐うどん(ブロック)・喜多方ラーメン(日本勤労協)―に全力を上げることを確認しています。役員体制は下記のとおり。
▲会長 茂木憲夫(福島) ■阿蘇市に110名が結集し活発な討論を展開 九州勤労協第23回交流・研究集会 九州勤労協交流研究集会は11月8〜9日、熊本県阿蘇市「阿蘇プラザホテル」で九州各県の活動家110名が参加し、盛大に開催されました。交流研究集会も今年で23年目を迎え、各地の優れた運動の教訓を学びあってきました。それを契機に各地の勤労協の組織化や運動の活性化がはかられ、九州の運動は緩やかですが発展してきています。
総会議長に玉名岱明勤労協・杉山久を選出。九州勤労協代表委員の江藤浩道氏が「この22年間の歩みに立って、この集会も今後の活動に活かしてほしい」と主催者あいさつ、地元の熊本県勤労協会長・中松健児氏が歓迎あいさつを行いました。来賓として日本勤労協会長・高崎新氏、社民党衆院議員・中島隆利氏、民主党参院議員・松野信夫氏、社民党県連合・高嶋幹事長から連帯・激励のあいさつがありました。
その後、九州勤労協事務局・高崎新氏が集会基調を提起。記念講演は、吉松裕蔵氏(ホームレス自立支援の会事務局長)が「私たちは働きたい―自立支援の現場から」とのテーマで記念講演を行うとともに、ホームレス1名が参加してホームレスの現状と課題について自らの体験も交えて参加者の質問に答えるなど、1時間以上にわたって熱演。ホームレスが出ない社会へ勤労協の世直し活動をお願いしたいと訴えました。まちづくりや世直しを運動理念とする勤労協の責任を強く感じるものでした。
そのあと、熊本県八代市勤労協・塩崎氏から、8月の衆院選で勤労協会員である中島氏が社民党から立候補し当選させた活動の教訓などについて特別報告があり、第1日目を終了。夜は一同に会し夕食交流会。参加者の紹介とカラオケや踊りも飛び出し楽しいふれあいとなりました。
2日目は各県の活動家12名が活動報告を行い、まちづくりをめざす多彩な運動が紹介され、多くの教訓を学ぶことができました。宮崎県の代表からは来年の集会には県連を結成して参加したいとの決意も述べられています。討論のまとめが福岡県連の籾井氏から提起され、最後に次期24回交流・研究集会の受け入れ県である鹿児島県代表・永田琢朗氏から閉会あいさつがあり、団結ガンバローで集会の幕を閉じました。 2011年には熊本県で第25回全国総会が行われます。全国総会開催には物販事業が不可欠です。すでに7月に各県連・ブロックには、09年度の喜多方ラーメンの物販計画へのとりくみを要請しています。次期全国総会の成功と熊本県連・九州ブロックの受入れ準備を支えるため、目標達成に万全を期し、とりくんでいただくよう重ねて要請致します。
◎販売品目 喜多方ラーメン 1箱6食入り (16箱で1ケース)
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