No.71 2005年12月1日
■国民保護計画の策定に注目し、ハドメを!
―暮らしの中にもちこまれる「戦時訓練」―
■北陸3県が静岡西部地区の視察・交流に
ブロック内交流 第1回企画
■九州ブロック 第19回研究集会、盛大に開催!
■長野県勤労者協議会第3回幹事会及び県政交渉
■ブロックの動き、県連の動き
・率直に活動交換 山形県連第20回総会(山形県)
・学校選択制を考える‐第11回フォーラムに180名参加(石川県)
・関東甲信越ブロック交流会開く(関東甲信越ブロック)
・「子育てシンポ」に多数の市民が参加(静岡県)
・ロシア民族アンサンブル双葉公演(福島県)
■物品目標は年内に達成を!
■日本勤労協掲示板
発行●日本勤労者協議会連合会
Tel&Fax 054-273-5130
E-mail nihon@kinrokyo.net
03年に武力攻撃事態法が成立、翌年には国民保護法も成立し、いま都道府県は国民保護計画の策定を国から求められています。策定中の各県国民保護計画案に対しては、県民の意見を問う「パブリック・コメント」も実施されているのですが、その内容について私たち住民はどれだけ知っているでしょうか。
<計画全文は各県のホームページに掲載されています>
すでに今秋、福井県や鳥取県で住民を参加させた有事訓練が実施されました。その中で住民は、消防団員あるいは町内会の一員として日常的な有事(戦時)体制に知らぬ間に組み込まれようとしています。それが国民保護法の最大の狙いです。国民保護計画が予定する国民啓発や避難訓練を通じて、住民の意識を「戦争モード」に変えていくことができるからです。
政府が示した保護計画の基本指針でば、「上陸侵攻」や「弾道ミサイル攻撃」を有事として想定しています。周辺諸国を仮想敵国視するのが大前提になっています。そこでは、日本自身が今やアメリカ・ロシアに次ぐ核武装能力を保有し、世界から疑惑と批判を持たれていることや、靖国参拝で侵略戦争を正当化していること等は無視されています。むろんアメリカ追随も。
住民の生命と安全を守るのは自治体の第一義的責務です。国の言うままに急いで保護?計画を作る前に、そんな計画をつくらなくてもすむよう、まず国に提言すべきです。回りの国を敵視し、最悪事態に国民を追い込むような国の政策に苦言を呈すべきです。そのためには日本自らが平和国家の立場と政策を世界に裏表なく示していくことが先決です。
勤労協は、「憲法を暮らしの中に生かす」ことを全国課題のひとつに掲げてきました。有事法制に反対する各地の運動にも参加しています。しかし、有事法制定後のフォローは弱かったと思います。各県で国民保護計画の策定に反対し、ハドメをかける運動を進めましょう。
<各県連に資料送付>
■北陸3県が静岡西部地区の視察・交流に ブロック内交流 第1回企画
東海北陸は本年から各勤労協の実態を現地に行って知るため、ブロック内交流を進めようと決めました。
第1回企画として2005年10月29〜30日、富山・石川・福井の3県から県連や単協の役員12名が静岡県の掛川市と袋井市勤労協を視察し、勤労協独自で運営する会館や理髪店などを見学。
掛川市勤労協会館で静岡県連・浜松・袋井・焼津市勤労協役員6名と交流しました。翌日は袋井市勤労協会館を訪れ 同地の役員と交流しています。
【写真右】福井県からも4名が参加
【写真左から】掛川市勤労協会館、袋井市勤労協会館、初めて見る理髪店に感嘆
■九州ブロック 第19回研究集会、盛大に開催!
九州勤労協連絡会議「第19回交流研究集会」は2005年10月15〜16日、宮崎市・ホテルプラザ宮崎で九州各県から140余名が参加して盛大に開催されました。
座長に今村比呂志さん(宮崎都北地区)を選出した後、江藤浩道・九州勤労協代表委員の主催者あいさつ、中武秀行・県労会議議長、鳥飼謙二・社民党県連合代表、辻元清美衆院議員から歓迎と激励のあいさつを受けました。
事務局の高崎新氏(日本勤労協副会長)が1年間の活動報告とブロックの運動課題を提起し「本年度こそ大分、宮崎に県連の組織化を」と訴え。つづいて小沼新・宮崎大学教授が「平和運動と住民運動」をテーマに講演。「いまの中央の状態では地域を砦にした運動がカギ」と強調されました。
◆10地区から個性ゆたかな活動報告
福岡県連の報告の後、夜は恒例の大交流会。2日目は9地区の活動報告をもとに熱心に討論し、矢野俊雄・代表世話人がまとめを行いました。来年は福岡が受け入れ県となります。
(1)福岡県連〜飯塚市など2市8町で「平和に生きる憲法の会」を組織。独自の事務所をもち、94団体・約9,000人を結集している。
(2)宮崎・南郷町〜立地給付金の誘いを拒否し核のゴミ中間貯蔵施設拒否条例を議会決議させた。
(3)長崎・東部地区〜4小学校区に勤労協。クリーン活動などが中心。地域密着型の活動が急務。
(4)熊本・豊能町〜合併で宇城市に。補助金4万円カット。住民要求を市政へと会報は毎月発行。
(5)同・清水市〜議会報告はチラシ宣伝し毎回50名ほど参加。勤労協が市民に認知されている。
(6)熊本地区〜連合会で夏休み親子映画会、ミニバレー大会、フルーツ会員の3つを柱に活動。
(7)福岡・吉野〜NPO法人吉野街づくり委員会の事務局を担い、影響力を拡大。事務所も開設した。
(8)宮崎・三股町〜職員連絡会議という労働者組織はあるが、7年がかりで勤労協を結成した。
(9)鹿児島・川内市〜川内原発3号機(135万kw)増設反対運動を地区労中心に展開している。
(10)福岡・甘朝地区連合会〜1市4町1村に9校区勤労協を組織。物販と地区労助成金で運営。
■長野県勤労者協議会第3回幹事会及び県政交渉実施
1. 日時 2005年11月24日(木) 午前10時30分〜午後3時
2. 場所 長野県労働会館及び県庁
3. 幹事会の確認事項
関東ブロック役員交流集会の決定をふまえて、日本勤労協青森総会の成功のために、喜多方ラーメン8ケース128箱以上を必ず取り組むことを決定した。諏訪地域の組織再生へ支援を確認した。
4. 県政交渉を実施
県の労働行政に対し、勤労協補助金復活を要望。ほか、別紙回答書に基き、県当局から詳細の説明を受け、要望意見を付した。
5. 回答書(資料)
1 道路行政について
(1) 国道改良について
国道403号の相森町地籍は、人家が密集していることから、当面拡幅は困難な状況です。井上地区の拡幅事業は、国に要望してまいります。また、国道406号の村石町地籍のバイパス計画は、村山橋の4車線化の事業促進を図っていることから当面困難な状況です。
(2) 県道改良について
県道羽場・大瀬木線及び青木線、飯田富山佐久間線は、道路改築事業に一部着手しております。
バリアフリーに配慮した歩道等の整備は、高齢者や障害者を含めた関係機関の意見をお聞きしつつ、事業を進めております。 豊科・塩尻間の自転車専用道路は、今後の利用促進について関係市町村や地元も含め検討してまいります。なお、天竜川橋梁の新設は、県道となっていないため事業化は難しい状況です。
(3) 渋滞防止策について
国道19号の環境改善や渋滞緩和等の課題は、「国道19号環境改善協議会」での検討結果を踏まえ、国等へ提言してまいります。
2 環境対策について
水辺環境の整備、特に諏訪湖は、湖周の河川整備を今後順次進めるとともに、今後、浚渫に代わる浄化工法を検討してまいります。 地球温暖化対策は、温室効果ガスの排出量6%の削減を目標とする長野県地球温暖化防止県民計画や地球温暖化防止条例(仮称)を策定し、県民、事業者、市町村、関係団体の皆様と協働して取り組んでまいります。
3 防災及び救急救命医療について
(1) 救急救命医療体制等の整備について
飯田市立病院のミニ救急救命センター指定は、南信地区の救急救命センターの在り方を見直す中で検討してまいります。 阿南病院を始め県立病院は、地域における中核病院等として地域の医療資源の状況や患者ニーズを的確に把握するとともに、良質な医療サービスを安定的に提供するため、保健医療従事者の確保と資質向上を図ってまいりす。
(2) 防災対策について
飯田市の防災ヘリポートは、飯田運動公園グラウンド等のヘリポートを活用したいと考えております。 郷土沢川ダム中止後の対策は、郷士沢川流域協議会の皆さまと議論を重ね、河川整備計画の策定作業を進めてまいります。
4 労働行政について
団体への補助金は、三位一体の改革による影響で地方交付税の削減など、県の厳しい財政状況から困難です。
5 高等学校改革プランについて
4通学区ごとに設置した高等学校改革プラン推進委員会において、「高校再編整備候補案」等を参考にして、魅力ある高校づくりや高校の再編整備等についてご検討いただいており、検討結果について報告を頂いた後、本年度末を目途に実施計画を策定してまいります。
■ブロックの動き、県連の動き
▼率直に活動交換―山形県連第20回総会
山形県連は10月22日、尾花沢市「森のホテル御所山」で第20回定期総会を開き、各単協・単産・地区平和センターから35名が参加。冒頭、和田榮次郎会長は「県内の活動のアンバランス状況を共有し、住民参加のまちづくりに積極的に参加する中から活動の活性化を」と訴え、来賓の菅井・県平和センター議長、木村・社民党県連合副代表、大類・尾花沢市議会議長が勤労協運動への期待と連帯を表明した。
布宮孝事務局長が活動報告・05年度活動方針・決算・予算を提案し討論に入った。メーデーや原水禁行進をとりくむ勤労協、年1回の「さなぶり大会」が認知され町のメインイベントになるなど先進的な活動の一方、開店休業の実態も率直に出され、お互いに活動を前進させようと確認し終了した。当面、11/12第20回勤労協対抗駅伝大会を成功させようと全力をあげている。
▼学校選択制を考える‐第11回フォーラムに180名が参加
石川県連の最大行事―第11回「フォーラム石川」は2005年11月20日、能美市・根上学習センターで「子どもに未来を!学校選択制を考える」をテーマに開催され、小松市勤労協・能美勤労協を中心に180名が参加した。
県教組出身の盛田芳久・県議が、来春から金沢市の中学校で実施が予定されている学校選択制について講演。東京では「個性化」とは逆に進学競争への「画一化」と学校間格差・二極化がすすんでいる。大阪市教委は「学校選択制は差別を再生産する」と見解を公にしている。障害児や貧しい地区を避けるのも差別であり、石川では過疎の中山間地区が真っ先に教育過疎⇒地域の衰退に直面する−と指摘された。
前回(原子力政策の転換を!)に続き多数の参加を得たことは、問題を特定地域や関係者にとどめず、広く県民に訴えるフォーラムの運動が定着した、と県連では評価している。年明けには『報告集』も発行する予定だ。
(問合せは石川県連へ TEL076-233-2170、FAX076-233-2244)
▼関東甲信越ブロック交流会開く―紅葉の鬼怒川温泉で
関東甲信越ブロック交流会が11月12〜13日、紅葉真っ盛りの鬼怒川温泉・ホテル大滝で5県・32名が参加し開かれた。梨本会長が「日本勤労協幹事会の方針をうけ、ブロックの組織と運動を強めよう」と主催者あいさつ。地元栃木の石崎・県連事務局長、渡辺・社民党県連合副代表、多名賀・日本勤労協事務局長が歓迎と連帯あいさつをした。引き続き「組織問題検討」報告交流会に移り、下記の7地区から報告が行われた。夜は小曽戸・県連副会長の司会で懇親会。大変な課題を多く抱えるブロックだけに二次会でも話は尽きなかった。
(1)長野・諏訪地区〜岡谷市など6市町村全ての勤労協が解散。個人加盟で再構築へ努力中。
(2)長野・飯田市鼎〜個人加盟に切替えた40年前頃が最も苦しかったが、居住地での労済・労金制度の活用等で組織を広げる一方、町内のほとんどの機関に代表を送り市民権を得てきた。
(3)群馬県連〜群馬も合併の大波を乗り切れていない。全国総会は県連の負担が大きく苦しい。
(4)(5)栃木・宇都宮市雀宮、清原〜地区労と提携し毎年、法律相談。財政はフリーマーケット等で支える。
(6)新潟・吉田町〜「やりたい事のある人が集まる」をエトスに昨年、個人加盟で再発足した。
(7)神奈川県連〜今は30から12単協に。横浜は自治労など7組合の参加も得て再建している。
翌日は地元の「藤原町けい肺労災病院廃止と存続問題」で、同病院職組委員長の小森谷友宏さんが講演。来年4月、厚労省から独協医大に移譲し、地域医療を継続できることになったのは住民の切実なニーズと地域の支援が大きかったという。後、同病院を見学し全日程を終えた。
▼「子育てシンポ」に多数の市民が参加―静岡県連西部ブロック
西部ブロックは、掛川市勤労協及び掛川市議会会派の「みどりの会」と共催で、本年度研修会としてシンポジウム「掛川市の子育て支援・少子化対策はどうあるべきか」を、2005年10月16日、掛川市小笠教育会館で開催した。市議会会派との共催もあって、参加者の半数以上は女性で占められ、地域や家庭で子育てにかかわり、職場や地域の託児センター等の活動をしている市民が多数参加していた。
(詳細は下記、2005年10月17日付静岡新聞西部版を参照)
▼550人がロシアの心を堪能―ロシア民族アンサンブル双葉公演
半年に及ぶとりくみを経て2005年9月25日、福島県双葉郡楢原町コミュニティセンターで、ロシア民族アンサンブル公演が開催された。あいにくの天気にもかかわらず、550人が来場し、ロシア民謡に聞き入った。第1部の最後・ダンスでは、場内から4人の男性が舞台に引き出され、女装して踊りだすと会場は笑いと拍手の渦に。
第2部の冒頭では、地元楢葉コーラス・富岡コーラスの皆さんとの共演が実現し、ロシア民謡「カチューシャ」がロシア語で歌われ、美しい歌声が響き渡った。来場者の多くの方から「とても良かった」との感想も寄せられ、また公演に先立ち富岡町東風荘、大熊町双葉病院を友好訪問しミニ公演も行われた。
(福島県『双葉地方勤労協・個人会員報No.9』より要約転載)
■物販目標は年内に達成を!
次期全国総会の財政確保のため、「喜多方ラーメン」の販売を、各県連、ブロックは05年度中に目標達成するよう重ねてお願いします。
1.販売品目 喜多方ラーメン 16箱で1ケース
2.販売価格 1箱(7食入り)1,000円 1ケース(16箱)16,000円
3.販売期間 05年9月〜06年3月末の単年度
4.販売目標 目標数の単位はケースです。
※ケース単位で申し込めば送料無料です。県内各地にもケース単位なら直送できます。 (■色は達成済)
県名
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目標
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箱数
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県名
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目標
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箱数
|
県名
|
目標
|
箱数
|
青森
|
4
|
64箱
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宮城
|
12
|
192箱
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福島
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8
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128箱
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山形
|
4
|
64箱
|
栃木
|
4
|
64箱
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神奈川
|
4
|
64箱
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新潟
|
8
|
128箱
|
長野
|
8
|
128箱
|
群馬
|
4
|
64箱
|
富山
|
12
|
192箱
|
石川
|
12
|
192箱
|
福井
|
4
|
64箱
|
静岡
|
12
|
192箱
|
香川
|
8
|
128箱
|
広島
|
4
|
64箱
|
福岡
|
12
|
192箱
|
熊本
|
8
|
128箱
|
長崎
|
4
|
64箱
|
佐賀
|
4
|
64箱
|
鹿児島
|
4
|
64箱
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計 140(2,240箱)
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*喜多方ラーメン7食入り
●めん 120g×7 ●スープ 醤油スープ×4、みそスープ×3
特徴:生麺はコシのある平打ちちぢれ麺。自社工場で作られたこくのある味噌スープも大変好評です。醤油スープと味噌スープがセットになっており、自宅用にもギフトにも大変喜ばれています。
賞味期限:20日間。 保存方法:直射日光を避け、冷暗所で保存して下さい。
■日本勤労協掲示板
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●日本勤労協事務局の勤務体制は、<月・水・金>です。連絡時はご注意を。
◆上記研究集会報告中、2005年3月、宮崎県南郷町で核のゴミ中間貯蔵施設拒否条例を制定させた住民運動の詳細は『反原発新聞』2005年4月号参照。
●また、鹿児島・川内原発では2005年11月19日に原子力防災訓練。自治労鹿児島県本部の招きで、多名賀事務局長が監視行動に参加。<次号に記事掲載>
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◆事務局の年末年始閉鎖は12月28日(水)〜1月5日(木)です。
12月27日(火)は非番日ですが9:00〜16:00まで勤務します。
新年は1月6日(金)から平常通りになります。 よい年末年始を!
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